近視進行抑制治療について

見える力を、これからのために守る。

お子さまの将来の視力を守るために、近視進行抑制治療を行っています。
生活習慣へのアドバイスから点眼・コンタクト治療まで
一人ひとりに合わせた丁寧なサポートを行っています。

近視について

近視は幼児期、学童期、思春期を通し、主に眼の長さが伸びることで、焦点の合う距離が近くなり、焦点距離が近くなればなるほど遠くの像がぼやけてしまいますので、視力が低下します。
近視は一部に遺伝的要因が関与していますが、多くの場合は生活スタイルが原因と現在は考えられています。

近視はなぜおこり、なぜ進行する?

近視にはもともと備わっているピント調節機能が関わっています。
眼は近くを見るときには調節力を使ってピントを合わせています。
目にする対象物が近い距離にあればあるほど、この調節力を強く使わなければなりません。
これが問題となり以下の機序が働き、近視は発症し、進行すると考えられています。

遠視性デフォーカスと調節ラグ
近くを見るときに発生しやすいピントの
合わせすぎのこと
軸外収差
目の中に入ってきた像を網膜が感じ取りますが、
網膜の中心から少し離れた場所におこるぼやけのこと

近視にならないためには

自然光(紫外線)の下で毎日2時間程度過ごすと
近視になりにくくなります。
しかし一旦近視になると、
近視を抑制する効果はないと考えられていますので、
幼少期からの外遊びが重要と考えられます。

近視の進行をできるだけ抑制するために

近視進行抑制治療の方法と作用機序

低濃度アトロピン点眼

作用機序
眼内のムスカリン受容体をブロックし、眼軸の伸長に関与するシグナル伝達を抑制すると考えられています。
効果
低濃度(例:0.01%~0.05%)での使用により、進行速度を約30~50%低下させると報告されています。現在日本で処方可能なアトロピン点眼には0.01%と0.025%があります。

オルソケラトロジー(角膜矯正コンタクトレンズ)

作用機序
就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを使用し、角膜の形状を一時的に変化させることで、網膜の中心ではしっかりとした像を結び、周辺網膜でのズレを補正すると考えられており。これにより、眼軸の伸長を抑えます。
効果
長期にわたる管理の中で、眼軸の伸長速度が約50~70%抑制される効果が確認されています。

※注意点
オルソケラトロジーは、万が一治療が合わなかった場合でも、レンズの装用をやめれば角膜の形状はもとに戻るため、別の治療に切り替えることも可能です。
小学校低学年のお子様の場合親御様の管理が必須となります。夜間装用前に充血している場合には装用を控えるなど、開始するにあたり注意点がございます。

焦点深度拡張型コンタクトレンズ

作用機序
網膜中心ではしっかりとした像を結び、調節力を過度に使うことを抑制することで眼軸伸長を抑制します。 レンズに遠・中・近の度数が何重にも連続して配置しています。
効果
現在ではオルソケラトロジーとほぼ同等の効果があると考えられています。

※注意点
日中装用する一般的なソフトコンタクトレンズと同様の取り扱いが必要ですので、お子様ご自身での付け外しが必要になります。
装用前に充血等の問題がある場合には使用を一時的に中止していただきます。

DIMSレンズ(眼鏡)

現在は日本で未発売ですが、諸外国ではすでに販売されており、香港を中心に非常に良好な結果が報告されていますので、今後日本での販売開始が待たれます。

治療の継続と併用

近視進行抑制は一時的な対策としてではなく、長期にわたる生活習慣の改善と治療の継続が、
より安定した効果を発揮するのに重要です。
また、治療を組み合わせる(アトロピン+オルソケラトロジー)ことで総合的な効果向上が図れるとの報告もあります。

近視は遺伝だと思っていた、眼科医から近視の説明をしっかり聞いていない、抑制治療についても知らなかったというお話を日常の診療でよくお聞きします。
また、学校検診でB判定以下だったのに、本人が見えるというから放置していた、という方も多いのではないでしょうか。
近視進行抑制治療は近視を治す治療ではなく、子供の視力を出来る限り低下させない治療となりますので、あまり近視が進行していない適切な時期に治療が開始出来れば、常時眼鏡を必要とするような近視にならない可能性がありますので、参考にして頂ければ幸いです。

当院ではご紹介以外での近視進行抑制治療の新規ご予約は
一時中断しておりますので、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

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